友だちから日テレのドラマ「偽装の夫婦」が面白いと言われて見た。
http://www.ntv.co.jp/fake/

話の設定は、次のよう。
妻・・・表面は美人で、常に微笑みの表情をしているが、実は人間嫌いの主人公ヒロ、天海祐希さん。
夫・・・同性愛者だが、カイミングアウトしていない超冶、沢村一樹さん。
ともに45歳。

この二人、大学生時代に一度付き合って、25年ぶりに再会したところから、物語は始まる。

25年ぶりに再会ってところが、親近感が持てる。
私の周りでも、ちょっと事情があって、48歳になって、急に同窓会とか縁ができて、FaceBookができたせいもあって、小学校から大学まで、いろんな人と再会した。

そして、天海さんの演技がうまい!!
クールで、すごく芝居をコントロールしている。
映画「ミニオンズ」では悪者スカーレットの吹き替えをしているけれど、それもうまかった。
(と、また「ミニオンズ」を持ち出す(-_-;))

それで、「偽装結婚」の話ね。
こういう普通でない性格、パーソナリティの人って、クライアントさんでも、しばしばいるので、どうも現実と比べてしまう。
むしろ、夫の超冶のキャラは、わりと現実でもいそう。
ただ、40代半ばになって、偽装とはいえ、女性と一緒に暮らそうって気になるかが疑問。

ヒロのキャラクター。
物語では、3歳で両親が亡くなり、母の妹(叔母)の家に預けられる。
叔母の家系は、変わった人が多い。
つまり、ヒロも、遺伝的に、元々、変わったところがあったのか、
それとも3歳で両親を亡くして、叔母の家に適応しなくてはならないという過酷な環境が、
後天的に、このようなパーソナリティの影響を与えたのか?
いずれもありうる。

そして、この手のタイプでも、いろいろな才能を持っていたり、
成績優秀、本が好きっていうのは、ありえなくはない。
しかし、こういうタイプの人は、対人関係で、
その場に過剰適応してしまうタイプと、
実際に対人関係で、どっか集団生活が苦手で、ぎくしゃくしてしまうタイプがありえそう。
いずれのタイプでも、内面は、人にさらけ出すのが苦手。
そりゃ、叔母とはいえ、居候生活で、変わった家族だから、くったくなく素の自分を出せなくなるのは無理もない。

性格の主要な部分は、成人になるまでにできてしまうので。

まだドラマを全部、見たわけではないけれど、
第2話の幼稚園のシーンとか見ると、ヒロさんは対人場面で、
万能すぎるところがあるような気がした。
剣道がすごいのは、架空のドラマだから「あり」なんだけれど。

強迫性障害(OCD)の患者さんの中には、加害恐怖と言って、
他人に危害や迷惑を、かけていないのも関わらず、過剰に心配してしまうタイプの人がいる。
そういうクライアントさんには、ヒロさんのように
クール(冷たい)女になるように、勧めているのだけれど、
ドラマだと、彼女も自分のせいで、過去に誰それが悪いことになったと話す場面が何度かあって、
彼女も、いささかその傾向があることに気づいた。


ドラマでは、超冶は、ヒロが内面に隠していた長所を引き出す役割をしていく。
超冶にあおられたときは、今まで彼女が、外に対して作っていた壁が引っ込んで、素の自分が出せるときがくる。
・・・今後、よりそういう展開になるはず。

そういう長所を引き出せる関係って、理想的。
それには、自分も相手も、どこかで物事の本質に向き合わないと。