今夜が最終回だった。
このドラマ、元クライアントさんが「セリフがすごい」と言っていたけれど、
NPO法人 女性・人権支援センター ステップの人が、
取材に応じていたのを知った。
http://step7787.exblog.jp/25287082/


ブログ記事を読んで、最後の文章は、なるほと思った。
支援の対象者は、異なるけれど、支援の同業者として。

状況の深刻さを社会の人に知ってもらいたいとか、
いろいろな思いがあるから、取材に協力したのだろうけれど、
番組の制作側は、思ったように作ってくれたりはしない。
ドキュメンタリィやニュースではなく、ドラマならまして。


どのような事情であれ、殺人はしてはいけない。
ただ、人間は精神的に追い詰められると、正常な判断ができなくなってしまうことがある。
悲観的、否定的な考えに引っ張られて、それしか選択肢がないように思えてしまう・・・というのは、ありえなくもない。
でも、DVの被害者が、加害者にいなくなってほしいとは思っても、自ら殺そうという心理には、なかなか至らないものである。
むしろ加害者によくあるタイプは、自分が批判されたり、否定されたり、攻撃を受けるのが嫌なので、そういう自分が不利になりそうな異性だと気づくと、自分から離れていく傾向があると思う。
このドラマでも、DV被害者である主人公加奈子(内田有紀さんの役)は、加害者にとっては、そういう意味では、好都合の相手であった可能性がある。
むしろ、前回、加奈子と交際する前に、加害者とつきあっていた女性が男性にDVをされた腹いせに、加害者の姉を攻撃していたことがわかるが、こういうタイプの女性は、加害者にとっては離れたくなるのは無理もない。

このドラマでは、交際前の様子や、加奈子の実家の様子があまり出てこない。
でも、実際には、男性がDVほどではなくても過剰な暴言などの行為を、妻が実家の親に話すのは、ありうることだ。そして、双方の親を交えて、話し合いが行われたり、家裁などを通じて、離婚に至るケースもある。

もし可能ならば、いじめでも、DVでも、ハラスメントでも、陰湿な人目につかない二人だけの空間から、他の人の目に触れる空間に持っていった方がよい。
暴力は、戦争と同じで長引けば、被害者も加害者もずたずたにしていく。DV被害者や依存症の人の妻が、「私が我慢すれば」とか、「いつか加害者が変わってくれるのでは」と思うのは珍しくない話だが観念的な願いなのである。実際は加害者の脳のしくみという自然現象が関係するため、そうなるのは難しい。悪循環となって繰り返され、ずるずると面倒なものになってしまいがちである。そして、子どもがいれば、影響してしまい、不安を感じやすくなる、対人関係がうまくかないなど、負の連鎖が後世にも伝わってしまうこともよくある。

また、暴力被害を受けた証拠を確保することも、場合によっては必要だ。
特に、警察などの公的機関に被害を訴えるには、年月日や場所などの事実をできるだけくわしく覚えていた方がいいし、録音、ビデオのような証拠があるといい。
このドラマの加奈子の親友のナオミのように、完全犯罪を目指して証拠のことを考える能力があるのなら、その前に、DVの証拠をいかに夫にばれずに確保するかに焦点を当てた方がよかったと思った。(でも、それだとテレビドラマにはなりにくいね。)

私のクライアントさんでも、一緒に警察に同行した人もいたし、興信所を利用した人もいた。
また、番組の刑事が、加奈子に、マンションの住民が、悲鳴や物が壊れる音を聞いていたと証言を聞いたりしているし、表ざたにすれば、協力してくれる人が現れるかもしれない。

最近、あるクライアントさんの依頼で、DV被害者さんの逃げた先の住所を、加害者に知らせないようにするには、どうしたらいいかを調べていた。
支援措置などの制度があるのだが、ケースによっては、問題がありそうな制度であった。

今日のNHKニュースだと、全国の警察によせられたストーカー相談は、1年間で2万件を超えるそうだ。
この手の人は、ある程度の割合いるので、ご注意を。

暴力反対!





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