マインドフルネス講習会 チラシ20197月7日(日)pm2:00―4:30 
会場:三鷹市市民協働センター 
「マインドフルネスの基本と生活への活用」という講習会を開催します。
どなたでも参加できます。
定員には、空きは十分にあり、参加者募集中です。

マインドフルネスは、元々は仏教の瞑想法での気づき(サティ)という言葉を英訳したものです。
瞑想法を精神疾患の治療に応用していき、科学的に効果が検証されて、精神医学、心理学の世界でも広まていきました。うつ病の治療のほか、感情のコントロールが難しい場合に弁証法的行動療法の中で用いたり、強迫症は、マインドフルネスだけで治療できるものではありませんが、補助的に用いることができます。弁証法的行動療法は、去年3月の当ブログの記事「キレる症状と精神療法~感情の症状と家族の問題③」で紹介しました。

日本では、カバットジン「マインドフルネスストレス低減法」の翻訳が出版されたのが、2007年で、この約10年くらいで、わーっと普及してきた感じです。マインドフルネスの根本の考え方は、わかりやすいですし、座禅などの仏教の行とルーツが共通なので、日本人には受け入れやすいのだろうと思います。

ただ、座禅とマインドフルネスとでは、仏教の本場インドなどの南アジアからの輸入経路が違うので、違う部分も結構あります。私は、最初は日本認知・行動療法学会のワークショップで教わって、その後、興味がわいて、心理以外でも、仏教や民間団体のマインドフルネス、座禅、瞑想関係のイベントにあれこれ参加してきました。

安泰寺の住職ネルケ無方さんの講演も東京で聞いたことがあって、座禅では「ただ坐る」といいます。新書本も出ています。その方法は、「ただ」というほどシンプルですが、その間、何をしていればいいのか、なぜそれが効果があるのかなどの解説もほとんどありません。2016年10月のブログ記事坐禅に書きました。
マインドフルネスでは、「今」に注意を向けるとか、どのようにしていくか、より具体的に言葉で表し、段階的に体験できるようエクササイズを行います。
アルボムッレ・スマナサーラ長老の瞑想講座も受けたことがあります。日本で学べる瞑想法の中で、元のインド仏教の教えに近いものが、この先生によるものだと思います。ここでは瞑想の姿勢を指示されたとおりに、背筋の延ばし方などを忠実に行わないといけません。

ただ、仏教の瞑想をマスターするには、けっこう時間がかかるし、私は、それを教えられる立場ではないですが、そのエッセンスをどのように精神症状に役立てられるかは説明できます。
また、強迫症の不潔恐怖などの理由で、外で靴を脱ぐこと、床に座ることが抵抗がある人もいます。
そのため、今回の三鷹での講習会は、椅子に座ったままできて、日常生活に応用できそうなことを取り上げられないかと思い、現在、スライドを作成中です。

マインドフルネスというには、それをすることで結果を期待するものでもないのですが、役に立ちます。
私とて、日々の生活でストレスを感じたり、嫌なことに出合うものですが、それにとらわれないよう、注意の向け方を広げます。景色を見たり、鳥の鳴く声を聴いたり・・・そんなことをしているうちに、バランスが取れてきます。
また、自分の体に注意を向けると、微細な変化にも気づきやすくなってきます。
今回の講習では、その入り口を簡単に紹介するつもりです。


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