人生、何歳になっても、ショックなこと、悩みはあるものです。
そういうとき、気分は、落ち込んだり、不安を感じたりします。
また、頭の周りが重い感じに包まれたり、食欲がわかない、集中力が続かないという症状が現れることもあります。

20220424buda
私とて悩みを抱えることはあるもので、草薙龍瞬[著]「反応しない練習」kadokawa(2015)を読み返しました。
ブッダの教えを、一般の人向けにわかりやすく解説した本です。草薙さんの略歴を東洋経済のサイトで読むと、ミャンマー、タイに留学された経験があり、日本のお寺の宗派とは異なる経験のようです。マインドフルネスなど心理学と共通した内容も含まれます。

2015年9月13日のブログでも「初期仏教の本「反応しない練習」と執着・怒り」を書き、2020年に修正しました。
今回は、悩みへの対処について、その第1章から、要点となる部分を紹介します。

P16 「ブッダの考え方によると、悩みは、まず「理解」することから始まります。」
P18 「「人生には悩み・問題はつきものなのだ」という現実を最初に受け入れてしまうことから始まります」
P19 「受け入れるのではなく、「ある」ものを「ある」と理解するだけです。

―――この辺りは、森田療法の「あるがまま」と共通しています。
悩み・問題を避けずに、向き合います。
苦痛をなくそうとしても、それをもたらしている根本的な問題がそのままであれば、改善は難しいはずです。また、問題から逃げよう、避けようとすると、逆効果です。

P20 「生きることには苦しみが伴う。苦しみには原因がある。」
P21 「苦しみの原因は、執着にある。」「そうした悩ましい現実を作り出しているのは、心の反応である」
P26 「苦しみをもたらしているものは、快(喜び)を求めてやまない求める心なのだ。」
P29 「承認欲は、・・(中略)・・「人に尊敬されるような仕事や地位を」「スキルを磨いてキャリアアップを」といった上昇欲や、「自分は他人より優れている」という優越感やプライド、逆に「自分はダメな人間だ」といった負い目や劣等感にもなります。」
P40 「焦りや人間関係をめぐる不満は、たいていが、この「求めすぎる心」から来ています」

―――そして、悩みへの対処として、まずこのような過剰な執着、判断に気づくことです。
求めすぎていることに気づいたら、マインドフルネスなどを用いて、よけいな反応をしないことを目指していく方法が本では、紹介されています。
奥が深い内容なので、すぐにマスターできるものでもないのですが、悩みに向き合う方向性が見えてくる内容だと思います。
くわしくは、本をご覧ください。



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